少額からでも寄付はできる?(小口寄付の相場や平均額はいくらか)

少額からでも寄付ができるのか、心配な方もいるかもしれません。そこで今回は、少額からでも始められる寄付に焦点を当ててご紹介したいと思います。

少額からでも寄付はできる?

寄付をしようと思い立っても、以下のような理由で躊躇してしまうこともあるでしょう。

  • 自分の寄付が迷惑にならないか
  • 少額すぎて馬鹿にされたりしないか
  • はなから個人による小口の寄付など歓迎されないのでは
  • 少額の寄付では何も変化を起こせないのでは

実際には、このどれもが不要な心配です。どんな額であれ、寄付をすることには意味があります。どのようなプロジェクトや活動であれ、それを支える人の小さな行動が欠かせません。今回の記事では、少額から行う寄付についてご紹介します。

どれくらいから寄付できるのか見ていきましょう。

少額からでも寄付はできる

少額からでも寄付できる手段はたくさんあります。例えばコンビニなどのレジに設置された募金箱や、購入金額の一部が寄付につながる買い物も立派な寄付の手段の一つ。オンラインで団体へ直接寄付する場合も少額から寄付できる団体が数多く存在します。

募金箱での少額での寄付に不安や気恥ずかしさを感じている方に朗報です。実際のところ、誰も募金額を細かくチェックしたり、その額に対してあれこれ思ったりしていないものです。少なくともあなた自身が思うよりも、他の人は気にしていません。

コンビニ等のレジ横にある募金箱にはお釣り程度の数円を入れる人が多いですし、駅前で募金活動をしている人には、寄付をしてくれたという行為そのものが響くはずです。

気になる方は少額から

いきなり大きな金額を寄付するのは勇気がいる、応援したい気持ちはあるけれど大きな金額を捻出するのは難しいという方は、まずは少額の寄付から初めてみてはいかがでしょうか。最初の一歩が肝心です。

また、寄付をする際に「清き心を持つ」ことが大前提だと強く信じている人がいますが、必ずしもそれが出発点になるとは限りません。もちろん、寄付とは相手を思いやる気持ちと密に関連したものですが、もう少し「実利的な」または「なんとなく」といった理由で寄付をする人もたくさんいます。

例えば、レジ横の募金箱についてです。個人的に意識調査を行っていて気付くことですが、「小銭が余ったから」や「たくさんあると邪魔だから」という理由で箱にお金を入れる人もいます。そんな人は全く珍しくありません。

私としては、そのような理由で何も問題ないと思います。例えば「小銭がたくさんあるし」という理由で寄付をしたとしても、そこから「盲導犬協会ってどんな団体なのかな?」と興味がわくこともあるかもしれませんし、どんな額であれば、活動を支える力になります。

このような意味で、ご自身の中にある(自分の思い込みだけでつくりあげたかもしれない)障壁は取り除いてしまうことをおすすめします。

少額で寄付をすることの意味

大きな金額を寄付した著名人のニュースなどを目にすると、少額の寄付では申し訳ない、もしくはあまり意味がないのではないかという気持ちになり、気後れしてしまうという方もいるかもしれません。しかし、少額であっても寄付すること自体に大きな意味があります。

逆に、こう考えてみることもできます。ニュースで取り上げられるからこそ、できるだけ多くの額を寄付しようと思う人もいるかもしれません。もちろん、思い・理由・目的は人それぞれです。しかし、注目される人、それが世に周知する可能性の高い人の方が(それが良いか悪いかを別にして)人の目を気にして(または知らず知らずのうちに意識しながら)寄付を行うことになるのではないでしょうか。

一方で、多くの人に知られることはないという状況にあなたがいたとします。それでも、寄付を行うというのは、ある意味で、まわりの目や世間体から(多かれ少なかれ)切り離された場所で行われる、尊い判断だと私は思います。

とは言え、大きな額での寄付や、実名を大々的に公開したかたちでの寄付が悪いというわけではなく、どちらも寄付のかたちとしてありなのではないでしょうか。

少額でも変化につながる

寄付の金額に応じて提供できる支援の例をいくつか見てみましょう。

・216円:経口ポリオワクチン10回分(日本ユニセフ協会公式サイトより)

・635円:使い捨ての注射器(5ml)100本。これにより、100人の子どもたちが安全な機材で予防接種を受けられる(日本ユニセフ協会公式サイトより)

・2000円:避難所で使う毛布を一人分備える(日本赤十字社公式サイトより)

・1日100円の寄付(毎月3000円)を一年間継続した場合:UNHCR難民高等教育奨学金プログラムを通じた1年間分の書籍・制服などの提供1人分(国連UNHCR公式サイトより)

・1日467円の寄付(毎月14000円)を一年間継続した場合:50〜60人が利用できる丈夫な手洗い場5箇所(国連UNHCR公式サイトより)

このように例え少ない金額でも、確実に困っている人を支援することができる上に、多くの善意が集まればさらに大きな変化に繋がります。何より、たくさんの人が応援しているということ自体が団体が活動する力になり、さらには、より多くの善意を呼び込むことになります。

少額での寄付の際の留意点

少額寄付を行う場合、以下の点に留意する必要があるでしょう。

・団体のウェブサイトなどから寄付をする場合、手続き上の都合から最低金額が設定されていることがあるため、確認が必要。

・寄付の方法(クレジットカード、銀行振込など)によっては手数料がかかることがあるため、少額寄付を複数回するよりもまとまった金額を寄付する方が手数料の負担が少ない場合も。

・寄付金控除を受けることを検討している場合、適用下限額は2000円なので、 それ以下の寄付では控除が発生しません。

相場と平均━寄付は通常いくらくらい?

少額寄付の相場や平均

少額からの寄付と言っても、実際にはいくらくらいから寄付が可能なのか気になる方もいるでしょう。寄付は基本的に個人の「応援する気持ち」ですので、最低金額というものは存在しません。ただ、既に述べたとおり、オンラインでの寄付の場合、手続き上の都合から最低金額が設けられていることがあります。それでは、実際にいくつかの寄付先の最低金額を見てみましょう。

日本ユニセフ協会はいくらから寄付できるのか

ユニセフ(国連児童基金)はすべての子供の命と権利を守るために約190の国と地域で活動する組織であり、日本ユニセフ協会はその活動を支援する日本の公式窓口の公益財団法人です。保健、HIV/エイズ、水と衛生、緊急支援、教育、暴力からの保護などの支援を行っています。

日本ユニセフ協会のウェブサイトから寄付する場合、1回500円から寄付が可能です。

国連UNHCR協会はいくらから寄付できるのか

UNHCRは国連難民高等弁務官事務所の略称で、紛争や迫害により故郷を離れざるを得なくなった難民を支援・保護する活動を行う国連機関です。国連UNHCR協会はその活動を支える公式窓口である特定非営利活動法人です。世界各国の紛争地域で食料、生活物資、医療の提供、教育支援、自立支援などの活動を行っており、寄付はその活動に充てられます。

国連UNHCR協会のウェブサイトから寄付する場合1000円から寄付が可能です。

日本赤十字社はいくらから寄付できるのか

赤十字は「人の命を尊重し、苦しみの中にいる者は、敵味方の区別なく救う」ことを目的に191の国と地域で活動する組織です。日本赤十字社は日本の支社として、国内外で災害・紛争が発生した際に、救援活動・復興支援を行っています。

日本赤十字社のウェブサイトから寄付する場合1回2000円から、ローソンやファミリーマートに設置された端末からの寄付の場合500円から寄付ができます。

日本盲導犬協会はいくらから寄付できるのか

日本盲導犬協会は、目の見えない人に安全で快適な盲導犬との歩行を提供することを使命としている公益財団法人です。盲導犬の育成、盲導犬訓練士・歩行指導員の育成、視覚障害を持つ人々への各種リハビリテーション訓練の実施、盲導犬の普及推進活動などを行っていて、寄付はその活動に充てられます。

日本盲導犬協会のサイトから寄付する場合、1000円から寄付が可能です。

CAMPFIREはいくらから支援できるのか

CAMPFIREとは株式会社CAMPFIREが運営する日本最大級のクラウドファンディングサイトです。個人や団体が自由にプロジェクトを立ち上げ、プラットフォーム上で支援を募ることで資金調達をすることができます。CAMPFIREではモノやサービスなどのリターンが原則発生しない「寄付型クラウドファンディング」のプロジェクトも掲載されており、地域活性化や子供の支援など、社会貢献度の高いプロジェクトを支援することができます。

支援金額は500円から設定できるため、プロジェクトによっては少額から支援することができます。モノやサービスの代わりにお礼の手紙や活動報告が受け取れることもあり、支援をした実感が得られます。

寄付の額に上限はあるの?

寄付の額に上限はあるのか

ここまで寄付の最低金額について見てきましたが、逆に寄付の上限はあるのでしょうか?

寄付金控除という意味での上限

国や地方公共団体、特定の法人など(認定NPOなど)に寄付をした場合、確定申告を行うことにより、所得税から一定の控除を受けることができます。寄付金控除の計算で適用できる特定寄付金の合計額の上限は所得金額の40%相当額となっています。

規制という意味での上限

法律上の規制としては、政治献金を除き、現状上限の規制はありません。

さいごに

寄付をはじめたいけれど、大きな金額を寄付するのは不安、いくらくらい寄付するべきか分からないという方も多いでしょう。

ここまで解説してきたとおり、街の募金箱への寄付はもちろんのこと、オンラインでの寄付であっても少額から簡単に寄付が可能です。

寄付は金額よりも応援する気持ちが大事です。少額だからといって気後れする必要はありません。自分のできるところから小さく寄付をはじめてみてはいかがでしょうか。

Shunya
Shunya

寄付について日々勉強しながら執筆をおこなっています。

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